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医療、年金、資産運用などお金に関する旬な情報をお届けします


  • 家計のアドバイザー通信(2020年12月号)

    ―コロナ禍の失業保険の給付日数延長―

     

    Q新型コロナウィルス感染症の影響で失業した場合、失業保険の給付日数が増えるそうですが・・・。

     

      A. まず失業保険(正式には雇用保険)の失業手当(基本手当)の対象者は、

     ①離職日以前の2年間に、通算して雇用保険の被保険者期間が12か月以上(「特定受給資格者」と「特定理由離職者」については、

       離職日以前1年間に6か月以上)

        ②積極的に求職活動をしていることの2つの条件を満たす人です。

       特定受給資格者:倒産、解雇などにより離職を余儀なくされた人

       特定理由離職者:①期間の定めのある労働契約の更新を希望したが、更新されず離職した人

                ②転居や婚姻、介護など正当な理由による自己都合離職者

     

     

    <特例適用後の給付日数>

    雇用保険被保険者期間

    1未満

    1以上5未満

    5以上

    10未満

    10以上

    20未満

    20以上

    一般受給資格者

    全年齢

    150

    150

    180

    210

    特定受給資格者・特定理由離職者

    30歳未満

    150

    150

    180

    240

    30歳以上

    35歳未満

    150

    180

    240

    270

    300

    35歳以上

    45歳未満

    150

    210

    240

    300

    300*

    45歳以上

    60歳未満

    150

    240

    300

    330

    360*

    60歳以上

    65歳未満

    150

    210

    240

    270

    300

    *延長日数30

                 

     

    ワン・ポイント・情報:コロナ離職者は、給付日数がプラス60日!

    上記の失業保険の受給資格者のうち、既に失業手当を受給しているか、又は、これからもらう人で受給終了日が2020年6月12日以降の人について、次のいずれかに該当する場合、特例により失業手当の給付日数が60日(一部30日)延長されます(上表参照、就職困難者は対象外)。

     ①2020年4月7日以前に離職した人

     ②2020年4月8日~5月25日に離職した特定受給資格者・特定理由離職者

     ③2020年5月26日以降、新型コロナウィルス感染症の影響により離職を余儀なくされた

    特定受給資格者・特定理由離職者

     

    詳しくは、最寄りのハローワークにてご確認ください。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年11月号)

    ―生命保険料控除―

     

     

    Q今年(2020年)、生命保険に入りました。保険会社から支払った保険料は生命保険料控除の対象になると言われました。

    払い込んだ保険料は、

     死亡保険・・・60,000円

     医療保険・・・50,000円

     個人年金・・・100,000円

                 です。控除額はいくらになりますか。

     

      A. まず2010年度(平成22年度)の税制改革により、2012年(平成24年)1月1日以降の契約については改正後の生命保険料控除制度

        (新制度)が、それ以前の契約については改正前の生命保険料控除制度(旧制度)がそれぞれ適用されることになりました。

     

      <新制度の生命保険料控除額(所得税)>

    年間支払保険料等

    A

    控除額

    20,000円以下

    Aの全額

    20,000円超

    40,000円以下

    A × 1/2 + 10,000

    40,000円超

    80,000円以下

    A × 1/4 + 20,000

    80,000円超

    一律40,000

      今年加入された新契約については、新制度が適用されます。

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:生命保険料控除には、年末調整または確定申告が必要!

    旧制度では「一般生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類でしたが、新制度では旧制度の前者が「一般生命保険料控除」と「介護医療保険料控除」に分かれ、これに後者の「個人年金保険料控除」を合わせて3種類あります。

    3種類それぞれの所得控除限度額は4万円で、合計12万円が適用限度額になります。

     

    お問い合わせの生命保険料控除額は、上表より、

      一般生命保険料控除   60,000円×1/4+20,000円=35,000円

      介護医療保険料控除   50,000円×1/4+20,000円=32,500円

      個人年金保険料控除          40,000円

    よって合計は、35,000円+32,500円+40,000円=107,500円(12万円以下)になります。

    旧制度の契約や新旧制度の契約が混在している場合は、計算式や限度額が異なります。詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

     

    なお生命保険料控除を受けるには、年末調整もしくは確定申告が必要です。忘れずに手続きしてください。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年10月号)

    ―退職後の健康保険―

     

    Qコロナ禍で、会社を退職することになりました。離職後の健康保険について教えて下さい。

     

    A.退職後すぐにでも手元にないと不安なのが、「健康保険証」ですね。

     

    在職中会社の健康保険に加入していた方で、退職後働く予定がなかったり、自営業などを考えている人は、「国民健康保険に加入する」、「任意継続被保険者になる」、そして「家族の被扶養者になる」の3つの方法があります(下表参照)。

     

       <退職後の健康保険>

    国民健康保険

    県と市区町村が運営している健康保険制度。

    市区町村ごとに保険料が異なる。

    任意継続

    被保険者制度

    勤めていた会社の健康保険に引き続き加入する制度。

    加入期間は最大2年間

    家族の健康保険の

    被扶養者

    家族が勤務している会社の健康保険に入って、扶養家族になる方法。

    年収などの条件がある

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:被扶養者になるには年収などの条件がある!

    国民健康保険に加入する場合は、退職から14日以内に住んでいる自治体の役所で手続きをする必要があります。保険料は市区町村により異なり、また、これまで費用負担のなかった被扶養者(奥様や子供など)の保険料負担が発生します。

     

    任意継続被保険者制度を利用する場合は、退職翌日から20日以内に在職中に加入していた健康保険組合で手続きします(協会けんぽの場合は都道府県支部で手続き)。在職中は会社と折半であった保険料は全額自己負担になるため、保険料負担が増えます。

    また、在職中被扶養者がいた場合(奥様や子供など)、年収などの条件を満たせば被扶養者のまま継続できます。

     

    親や配偶者(奥様など)、子供などの家族が勤めている会社の健康保険の被扶養者となる場合も、同様に年収などの条件があります。例えば年収は130万円未満で、その家族に生計を維持されていることなどが必要です。

    手続きは家族が、被扶養者となる者の退職後速やかに、その家族の加入する健康保険組合などで行います(失業保険受給中に注意)。

     

    在職中の健康保険証は退職時に返却することになります。離職後1日でも早く新しい健康保険証を手にできるよう、あらかじめそれぞれの方法について確認しておくことをお勧めします。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年9月号)

     

    ―コロナ禍における住宅ローン減税の救済措置―

     

     

    Q.住宅ローン減税における、新型コロナウィルスに関する救済措置とは・・・。

     

    「住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)」とは、毎年末の住宅ローン残高の1%を10年間、所得税から控除するものです。

    所得税から控除しきれなかった場合は、住民税からも控除されます。

    住宅ローン減税は、借り入れを行っている個人単位で適用されます(世帯単位ではない)。

     

    2019年10月の消費税引き上げに伴い、消費税10%の住宅を取得し、2019年10月1日から2020年12月31日までに入居した場合には、控除期間が13年間に延長されます(下表参照)。

     

        <住宅ローン減税が13年間受けられる条件等>

    消費税

    10%が適用される住宅

       居住開始期間

    2019101日~20201231

       最大控除額

    110

    4000万円×1

    1113

    ①②の少ない方

    ①住宅ローン残高又は住宅取得対価

      (上限4000万円)のうち少ない方の1

    ②建物の取得価格(上限4000万円)の2%÷3

    住民税からの控除上限額

    13.65万円/年

    (前年度課税所得×7%)

    主な要件

    ・床面積が50㎡以上

    ・借入金償還期間が10年以上

    *新築・未使用の長期優良住宅、低炭素住宅の場合は5000万円

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:コロナの影響なら、2021年12月末までに入居で適用!

    新型コロナウィルスの影響で、2020年12月末までに入居できない人でも、次の要件を満たし2021年12月31日までに入居すれば、13年間の住宅ローン控除が受けられます

     

    ①注文住宅を新築する場合は2020年9月末までに、分譲住宅・既存住宅を取得する場合や増改築等をする場合は2020年11月末までに、契約が行われていること。

    新型コロナウィルス感染症やその蔓延防止措置の影響によって、入居が遅れたこと。

     

    なおこの救済措置を受けるには、確定申告時に「契約の時期を確認する書類(請負契約書や売買契約書のコピー等)」「入居が遅れたことを証する書類(入居時期に関する申告書兼証明書)」の提出が必要です。

     

    本記載は、2020年9月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。

    税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。

    また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年8月号)

    ―イデコとイデコプラス―

     

     

    Q.イデコの制度が変更されるそうですが、何が変わりますか。

     

    A.

    イデコ(iDeCo、個人型確定拠出年金)とは老後資金準備のため、個人が掛金を拠出し、自ら運用する私的年金制度の1つです(任意加入)。

    掛金が全額「小規模企業共済等掛金控除」の対象として所得控除され、運用益も非課税です。また受け取り時には退職所得控除または公的年金等控除(右表参照)の対象になります。

    ただし、原則60歳まで引き出すことはできません。

     

      <公的年金等控除(65歳未満)>

    公的年金等の収入(A

    公的年金等控除額

    130万円以下

    60万円

    130万円超 410万円以下

    A×25%+275千円

    410万円超 770万円以下

    A×15%+685千円

    770万円超 1000万円以下

    A×5%+1455千円

    1000万円超

    1955千円

    *1:2020年分から。住民税は2021年度から。

    *2:65歳以上は最低控除額が多い。

    *3:「公的年金等に係る雑所得」以外の合計所得金額が1000万円超2000万円以下の場合は上記金額-10万円、2000万円超の場合は-20万円になる。

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:イデコは元本保証ではない*!

     

    今年(2020年)5月29日に成立した年金改革法の、イデコに関する主な改革は、

    2020年10月施行:イデコプラスの対象企業を、従業員「100人以下」から「300人以下」 に拡大。

    2022年5月施行:イデコの加入上限を、60歳未満から65歳未満に引き上げ。

    2022年10月施行:企業型DC(確定拠出年金)導入の企業でも、イデコの併用が容易に。

     

    イデコプラス(iDeCo+)とは、企業年金を実施していない中小企業の事業主が、イデコに加入している従業員の拠出する掛金に上乗せして拠出する制度です。事業主が拠出する掛金は全額損金算入できます。

     

    ただしイデコの年金額は運用の成果により変動しますし、元本割れもあり得ます。

    イデコを始める際は慎重に検討する必要があります。

     

    *運用商品は「元本確保型商品」と「投資信託」から選択できますが、たとえ「元本確保型」を選んでも、手数料の関係上、元本が割れることがあります。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年7月号)

    ―自筆証書遺言書保管制度―

     

     

    Q.自筆証書遺言に関して、新しい制度がスタートするそうですが・・・。

     

    「自筆証書遺言」は、誰でも(15歳以上)、いつでも自由に書くことができる反面、原本は本人が管理しなければ なりませんでした。 そのため、紛失・亡失や死後に発見されない恐れがありました。また他人に見つかり、破棄されたり、改ざん・隠匿される 危険もありました

     

    そこで今月(7月)10日から法務局に自筆証書遺言書の保管を申請できる「自筆証書遺言書保管制度」がスタートします(有料)。

    法務局で保管された自筆証書遺言書は死亡後の家庭裁判所での検認手続も不要です。

     

    <自筆証書遺言の主なメリットとデメリット>

     

    1.いつでも自由に書くことができる。(15歳以上)

    2.公証人など証人の立会いが不要である。

    3.作成に手数料がかからない。

    1.要件の不備や内容に誤りがあった場合には、無効になる。

            2.遺言書作成者自身で、保管する必要がある。

            3.死亡後、家庭裁判所での検認手続が必要である。

     

    これにより、右表の主なデメリットの2と3を取り除くことができます。

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:不備等による無効を避けたいときは「公正証書遺言」でも!

    法務局が自筆証書遺言書を保管する際は、署名や押印、日付の有無など外形的な遺言書の適合性の確認はしますが、その内容については確認しません。また、遺言に関する質問や相談も法務局ではできません

    よって、内容における不備や誤りなどで遺言が無効になることを避けたいときは、遺言作成時に専門家に相談するか、または、「公正証書遺言」をすることもできます。

     

    公正証書遺言は、公証役場において公証人(法律専門家)2人以上の証人の立会いのもと、厳正に遺言書を作成するものです。

    手数料はかかりますが、公証人に遺言の内容について相談することもできます。また、遺言書の原本は公証人が保管し、死亡後の家庭裁判所での検認手続も必要ありません

     

    自由度の高い「自筆証書遺言」か、確実性の高い「公正証書遺言」か、どちらにするかはそれぞれのメリット・デメリットを理解した上で、判断するべきでしょう。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年6月号)

    ―緊急 国保でも傷病手当金を支給―

     

    Q.新型コロナ対策として、国民健康保険からも傷病手当金が出ると聞きましたが・・・。

     

    前号(2020年5月号)で、健康保険組合等から支給される傷病手当金についてお話ししました。その中で、傷病手当金は原則国民健康保険には無いと説明しました。

     

    しかし今般新型コロナに対応し、国保に加入している被用者(給与の支払いを受けている者)に対しても傷病手当金が支払われることに

    なりました。

    期間は今年9月末までで、自営業者等は対象にならないとされています

     

     <傷病手当金>

     

    対 象

    業務外の病気やけがで会社を休む場合

    支給開始

    3日間連続して会社を休んだ後(待期期間)、4日目から

    支給額

    概ね給与の2/3

    (会社から傷病手当金より少ない給与が支払われている場合はその差額)

    支給期間

    最長16か月

     

    これらの対応は各国保で異なりますので、加入する自治体の国保窓口で確認して下さい。

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:対コロナ給付金等を活用しよう!

    コロナ禍における経済的な支援として、例えば次のような給付金等が支給されています。

     

    持続化給付金・・・事業収入(売上)を得ている法人・個人が対象。中小法人等に上限200万円、個人事業主等に上限100万円。

     

    感染拡大防止協力金(休業協力金)・・・休業事業者が対象。額は自治体ごと。

     

    雇用調整助成金・・・休業中の従業員に休業手当を支払う事業主。新型コロナ対応の特例では休業手当の助成率が100%。

     

    特別定額給付金・・・1個人に10万円ずつ。

     

    子育て世帯へ臨時特別給付金・・・児童手当を受給する世帯に対し、1児童1万円。

     

    また保険会社が、無利子で「契約者貸付」を行っているところもあります。

    コロナ不況対策として、これらの経済支援を活用しましょう!!

     





  • 家計のアドバイザー通信(2020年5月号)

    ―傷病手当金とは―

     

     

    Q会社員です。病気やけがで入院したときなどに、会社から傷病手当が出ると聞きました。
        いくらもらえますか。 (50歳代、男性)

     

    傷病手当金」が支払われるのは、健康保険からです。

    健康保険は被保険者(従業員など)やその家族(被扶養者)が病気やけがで治療を受けたとき、その治療費の原則7割を負担することがメインですが(残り3割は自己負担)、他にも様々な給付があります(下表参照)。

    その1つが傷病手当金で、療養のため会社を休み、給料が減額されたときに支給されるものです。

     

     

      <健康保険における給付の例 (本人)>

     

    けがや病気で治療を受けたとき

    療養の給付

    自己負担額が高額になったとき

    高額療養費

    入院したとき

    入院時食事療養費

    入院時生活療養費

    緊急時などに移送(転院)されたとき

    移送費

    療養のため会社を休んだとき

    傷病手当金

    出産したとき

    出産手当金

    出産育児一時金

    死亡したとき

    埋葬料(費)

     

     

    ワン・ポイント・アドバイス:国民健康保険には、傷病手当金はない!

    傷病手当金は業務外の病気やけがで会社を休んだ日が連続して3日間あった上で、4日目以降休んだ日に対して支給されます。

     

    支給額は給与の概ね2/3で、1年6か月間支給されます。休業中にこれより多い額の給与の支払いがあった場合は、傷病手当金は支給されません。

    逆に傷病手当金より少ない額の給与の支払いがあった場合は、傷病手当金と給与の差額が支給されます。

     

    傷病手当金は、市町村の国民健康保険にはありません。また、健康保険の任意継続被保険者にも支給されません(継続支給を除く)。

     

    民間の医療保険や所得補償保険などを活用して、万一の病気やけがの場合でも、安心して治療に専念できるよう準備しておくことをお勧めします

     

    *詳しくはご加入の健康保険にご確認下さい。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年4月号)

    ―配偶者居住権の開始―

     

     

    Q相続時、配偶者がそれまで暮らしていた住居に住み続けられるようになったそうですが、どういうものですか。

     

    民法の改正により、2020年4月から「配偶者居住権」が認められるようになりました。

    配偶者居住権とは、相続発生(被相続人の死亡)前から住んでいた配偶者の自宅は、配偶者がその自宅を相続しなかったとしても、その住宅に住み続けられる権利です。

     

     

     

     

       <法定相続人と法定相続割合>

    法定相続人

    法定相続分

    配偶者のみ

    全額

    配偶者と子

    配偶者  1/2

    子    1/2

    配偶者と親

    配偶者  2/3

    親    1/3

    配偶者と兄弟姉妹

    配偶者  3/4

          兄弟姉妹  1/4

    子のみ

    均分

     

    ワン・ポイント・活用:配偶者居住権は使用権!

    例えば法定相続人が配偶者と子1人とし(仲が悪い!)、相続財産が4000万円の自宅と2000万円の預金とします。

    配偶者が自宅に住み続けるため自宅(4000万円)を相続し、子が預金(2000万円)を相続した場合、配偶者はその後の生活費が手にできません。又分割割合が話し合いで決まらないときは、法定相続人が配偶者と子の場合の法定相続分はそれぞれ1/2なので(上表参照)、家を売って3000万円ずつ分けなければなりません。

     

    そこで、配偶者居住権を活用します

     

    不動産の所有権は、「使う(住む)権利」と「その他の権利(負担付き所有権)」に分けられます。前者が配偶者居住権、後者が「配偶者居住権が設定された所有権」です。

     

    例えば、4000万円の自宅の配偶者居住権を2000万円、その他の権利を2000万円とすれば、配偶者は配偶者居住権(2000万円)と預金1000万円、子はその他の権利(2000万円)と預金1000万円と、それぞれ3000万円ずつ受け取ることができます。

     

    配偶者居住権によって、配偶者の自宅に住み続ける権利が確保されるだけでなく、遺産相続争いの回避にも効果が期待されています。





  • 家計のアドバイザー通信(2020年3月号) 

     

    ―確定申告、配偶者(特別)控除―

     

     

    Q昨年(2019年)の私の収入は1,000万円で、妻の収入は100万円でした。私は会社員、妻はパートでどちらも給与所得者です(他に収入はありません)。配偶者控除か、配偶者特別控除の対象になりますか。

     

    2018年分の確定申告から配偶者控除及び配偶者特別控除が、申告する人の合計所得金額によって適用されることになりました(下表参照)。

    ここで注意すべきは、判断基準が収入金額ではなく所得金額であることです。

    ですからご質問の例では、ご主人の給与所得は給与所得控除後の780万円(1000万円-220万円)、奥様の方は35万円(100万円-65万円)になります。

    よって、合計所得金額が900万円以下で配偶者も38万円以下ですから、38万円の配偶者控除が受けられます。

     

     

    <配偶者(特別)控除(老人控除対象配偶者を除く)>

     

    合計所得金額

     

    900

    万円

    以下

    950

    万円

    以下

    1000

    万円

    以下

    38万円

    以下

    38

    万円

    26

    万円

    13

    万円

    特別控除

    85万円以下

    38

    万円

    26

    万円

    13

    万円

    90万円以下

    36

    万円

    24

    万円

    12

    万円

    95万円以下

    31

    万円

    21

    万円

    11

    万円

    100万円以下

    26

    万円

    18

    万円

    9

    万円

    105万円以下

    21

    万円

    14

    万円

    7

    万円

    110万円以下

    16

    万円

    11

    万円

    6

    万円

    115万円以下

    11

    万円

    8

    万円

    4

    万円

    120万円以下

    6

    万円

    4

    万円

    2

    万円

    123万円以下

    3

    万円

    2

    万円

    1

    万円

    123万円超

    0

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    ワン・ポイント・アドバイス:配偶者(特別)控除は、生計を一にする配偶者が対象!

    配偶者(特別)控除は、生計を一にする配偶者が対象です。「生計を一にする」とは、日常の生活の資を共にすることをいいます。

    よって仕事などの都合で別居している場合でも、生活費などを常に送金している場合は対象になります。

     

    本記載は、2020年3月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。

    税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。

    また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。




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